JFL 2010 後期第16節 町田vsSAGAWA SHIGA 戦
J1/J2の試合がない11月21日(日)は、小田原でのFリーグ湘南ベルマーレ戦や、第34回全国地域サッカーリーグ決勝大会の1次ラウンドがありました(本日、天皇杯で対戦した山口、斉藤俊秀選手の藤枝、手塚監督らの福島などが敗退決定・・・)が、あらかじめ約束のあったJFL町田戦に行きました。
8月の鳥取戦を最後に町田市立陸上競技場が改修工事に入っているので、それ以降の試合を町田市外で行っているゼルビアなのですが、同時に小田急沿線在住というだけでオイラの元に複数のルートから招待券がまわってきておりました。誘われて断り続ける訳にもいかないので、J1/J2の試合がない11月21日(日)だけ行くことになりました。既に今年2試合ゼルビアホームゲームを観戦しているのですが、栃木ウーヴァ戦では「再入場の際オイラ以外は招待券で再入場」でした。町田は東京・神奈川のサッカークラブのなかで今年一番招待券を発行しているクラブだと思われます。心配になったクラブではあるので、チケットは招待券ではなく買いなおしました。
この日の対戦相手はJFL2位を町田と争うSAGAWA SHIGAで、会場は相模原市の麻溝公園陸上競技場です。「現地集合・現地解散」でしたので、オイラは自転車移動です。距離的には本厚木駅周辺から平塚競技場へ行くのと、本厚木駅周辺から麻溝公園陸上競技場へ行くのはほぼ同じなのですが、相模原市は相模川流域を除いて高台にあるため、本厚木駅周辺の者にとっては「坂があるからチャリ通は嫌だ」なのではないでしょうか?(まあ厚木市長のご自宅からは平塚競技場どころか厚木市役所より近いのですが・・・)。まあ野津田に行くにはさらに2つ丘を越えなければいけませんので、それよりは圧倒的に楽です。
ここは神奈川県立相模原公園と相模原市立麻溝公園と女子美術大学が事実上一体化しており、このあたりの地図をきっちり見ておかないとどこが競技場なのだかわからないまま広大な公園をウロウロしなければならず、大変でした。初めて行く競技場でしたがきちんとチェックしていなかったので大変焦りました。公園自体はお客様も多く素晴らしい公園だと思います。
ここからはS.C.相模原がJリーグに本拠地として登録している麻溝公園陸上競技場についてですが、公園エリア全体に駐車場はふんだんにあるのですが、いくつかの駐車場に分かれているため競技場近くの駐車場だけに限定すると台数は多くないです(といっても野津田公園よりは多い)。一番遠い公園駐車場からは結構歩くと思われますので、もしJ2が開催されたら出来るだけ近くに止めたいという駐車場争奪戦が起こると思われます。駐輪場は少ないですが、バイクや自転車で来た人がJリーグの試合より少なかったので特に混乱はありませんでした。
見るからに真新しい麻溝公園陸上競技場は、現在照明灯がなく、サイドスタンドが芝生席で、バックスタンドも工事中なのですが、工事の計画はあるらしいので、Jリーグの審査には合格できるのではと思われます。陸上トラックもちゃんと9レーンあります。バックスタンドは平塚競技場と違いつながっておりますがやや小さく、メインスタンドの両端が「マラソンゲートと器具庫」なのですがその部分に座席がないため、完成すると平塚競技場の9割程度の収容人数になると思われます。客席のバリアフリーに対応しており、カラーの大型ヴィジョンもあります。
大型ヴィジョンで選手の紹介をしておりましたが、何人か画像が飛ばされたような・・・。
会場ではこの日J1/J2の試合がないということもあって、川崎・湘南・横浜FC・甲府のグッズを身につけた方も見受けられました。昨年初めて野津田に行ったときは「現役選手の父兄?」か「小学生の親子」ばかりで、ずいぶん平均年齢の高い会場だなあと思いましたが、この試合では幅広い年齢の方が観戦に訪れており、ファン獲得は成功しているように見えました。
入場すると、重機は使っていないとはいえ、数名がバックスタンドの工事を続けておりました。納期が迫っているのでしょうか?。ただ選手入場にあわせて工事は終了し、作業員も試合を見ておりました。
また試合自体も何か違和感があるなあと思っていたのですが、同じ日時で女子美術大学の推薦入試が行われていたそうで、応援の鳴り物が禁止され、場内放送の音量が下げられていたようです。入試があるのであれば普通は麻溝公園が大きな音の出る興行を入れないと思うのですが、よくホームでない町田の興行が出来たなあと思います。
十数名のSAGAWA SHIGAの応援は「川崎球場のオリオンズ戦からの帰りだけど、見よう見まねでサッカーの応援をしてみます」的なノリでシュールでした(これはこれで個性です)。しかし最後は「J2上がれ」などのエールをゼルビア側に送っておりました。前町田の御給選手に対してはどちらのサポーターからも拍手がありました。
試合のほうは、ゼルビアの勝又・木島選手へパスを出し、彼らの個人能力に頼ったサッカーを、J2・15~18位くらいの組織サッカーが出来ていそうなSAGAWAが守るという構図でした。キックオフ直後からゼルビアのDFの運動量の乏しさが目立ち、さらにゼルビア全体もだんだん運動量が落ちてしまっておりました。
前半にSAGAWAディフェンスを町田が崩して大前選手のゴールがありましたが、後半ロスタイムにオジサンサッカー状態の町田からSAGAWAが得点を挙げて、劇的な引き分けになりました。ホンダロック戦でもそうでしたが、J2レベルのスタミナがないのがこのチームの特徴なのでしょうか?。
この2チームは残り1試合で勝ち点が並んでいるのですが、SAGAWA SHIGAが得失点差で大きくリードしているので、金沢がSAGAWA SHIGAを引き分け以下にしなければ、町田は3位止まりということになりそうです。ただアウェイとなる金沢の後期第16節は火曜日なので、湘南関係ですと菅野・林・挽地選手がいる金沢ですが厳しいと思われます。町田もSAGAWAも最終節は同時刻に滋賀県で行われます。
試合終了後にホーム最終戦セレモニーがありました。特に当たり障りのないセレモニーのなか、最後に柳崎主将がJ2に昇格できずすみませんでしたと謝りました。JFL4位以上の現場組ノルマは達成しているわけですから、監督・コーチ・選手は謝らなくてもいいと思いますが・・・。それをやるべき人が違います。「運営会社の今年最重要案件に、代表2名がノータッチでした」というかたちのままで、今後協力が得られるのでしょうか?。
町田ゼルビアの年間観客動員は59,570人とのことです(この試合自体は3,079人)。JFLでこれだけ集客することは大変だと思いますが、2010年のJ2(全クラブ1試合以上未消化時点)と比較すると19位の岐阜のみを上回りますが、今年のFC岐阜はスタジアム工事の関係で定員3,560人の長良川球技メドウでほとんどの試合を行っているので、参考程度にしかなりません。町田はJFLですし、市外での試合が多かったですが、来年はもうちょっと多くの集客がないとJリーグは驚いてくれないと思います。
加えて町田ゼルビアはチケット料金がJ2の1/3程度なので、おそらく入場料収入ではJ2クラブに太刀打ちできないと思われます。この入場料収入で監督・コーチ・選手をオールプロ化させているということは、徳島ヴォルティスのような収支になっているのでしょう。なにより小田急と玉川大学の契約延長が不可欠でしょうね。オールプロのJリーグ準加盟クラブなので現有戦力へのオファーは終了していると思われますが、来年はどのようなクラブになるのでしょうか?。
町田市長が来賓として来場しておりましたが、町田市立陸上競技場の再改修工事につながるのでしょうか?。ここも遅くとも春の時点で「改修してもスタジアム基準を満たしていない」ということが伝えられていたはずなので、その時点でこのことを発表していればだいぶ印象が違ったと思われるのですが・・・。仮に特例を許してしまうと、昇格にあわせて多額の改修費を使った群馬県や栃木県の知事が議会に吊るし上げを食らってしまいますので、それは出来ないと思われます。
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コメント
ゼルビア‐佐川滋賀の試合に行ってたのか…。僕も今年に入って相模原と町田の試合には行ってるけどね。ベルマーレよりこっちの方が面白く感じるのは何故か。サポーターは少ないが選手との距離が近いから親近感が湧くからかな。相模原も町田も技術やレベルはまだまだだけど上に上がる過程を見るのが面白い。 相模原も何気に勝ってるしこのチームにブラジル人選手がいるのが驚いたね。 町田は最終ラインはデカイのいるが前線に高さがないね。 左サイドの選手がイマイチ。中盤にゲームメーカーがいればね。木島勝又ではハイボールは競えない。山腰も勝又と背は同じくらいかな。 前線にデカイ選手が欲しいかな。勝又が移籍するかもね。 相模原と提携して練習試合をしたり色々すれば面白いのに。隣町だからね。相模原米軍補給跡地にスタジアム作る計画があるらしいがどうかな。 署名はしたよ。
投稿: 藤和不動産 | 2010年11月22日 (月) 21時32分
藤和不動産さん、コメントありがとうございます。
町田は通算5試合しか観ていないのでよくわからないところもあるのですが、町田のサッカー関係者の中では「現人神」扱いの代表が、残念ながら身内以外のJリーグや町田市民からみれば「井の中の蛙」であったためにうまくいかず、でも内輪では「現人神」なので毎回責任をナンバー2に押し付けるかたちでしのいできているように見えます。
選手ひとりを少ない人数で支えているから距離が近いですが、支えている人たちが太客ならいいのですが、町田の選手を支えている人たちはそれぞれいったいいくら払ってこの試合に来たのでしょうか?。市民クラブの場合、500円GB席や0円招待券では話になりません。低負担で選手を支えるには、残念ながら面倒見切れないくらいの人数が必要なのです。小田急・玉川学園・イーグル建創・スボルメが大金を出しているからこれが実現しているのでしょう。
栃木SCがJFL最終年でオールプロ化したとき、「そのためにあと1億円をなんとかしないと」と県内で運動があったのですよ。町田の今年の入場料収入って、おそらく3,000万円未満だと思うのですよね。栃木と比べると町田はどういう経理をしているのだろうと不思議で仕方ありません。そのくせ毎年フロントが大言吐きますし・・・。
税金をたくさん納めていたJFEの製鉄所を、税金をたくさん使っているフクダ電子アリーナとユナイテッドパークに変えた千葉市長は、ジェフサポーターには歓迎された代わりに千葉市民に職を追われております。自分たちの都合しか見ない人たちに未来はありません。
まあそれにしても、沖縄かりゆし→草津→町田と、酒井良選手が移籍すると必ずそこで経営スキャンダルが起こるというのは、ちょっと気の毒です。
勝又選手はJ2下位のクラブでしたら試合に出られると思います。あとの選手の個人昇格は厳しいと思います(JFL内移籍のほうが現実的だと思います)。力不足というより2012年シーズンのテレビ放映権料契約は間違いなく大幅減のうえでクラブが2010年より増え、JFL降格リスクも出るので、来シーズンあたりからこのレベルのクラブがフリーターのような給与体系になると思われるので、どこも余裕がないからです。
県リーグは観るものではなくやるものと思うので、そんなアマチュアレベルに一部プロで乗り込んでいるのは勝って当たり前すぎるので、S.C.相模原を観る気にはまだなれません。観ていないので目に入った報道以外についてはなんとも言えません。
投稿: チャリ通 | 2010年11月24日 (水) 00時59分