J1 2010 第30節 清水vs湘南 戦
対戦する反町康治・長谷川健太両監督の母校である清水東高校(他に斉藤俊秀選手などいらっしゃいますが多すぎるので省略)のある清水に行ってきました。あとJR清水駅に江尻口というのがありましたが、この日通夜、本日が告別式だったご当地の江尻篤彦監督(千葉)のお父様のご冥福をお祈りいたします(千葉がむちゃくちゃ厳しいときにお亡くなりになりましたね・・・)。
曇り空の中、試合が始まりました。体力面に難のあるイメージのある清水ですが、湘南は4日前に大宮戦を行ってからアウェイに乗り込んできているので、体力勝負にすることが出来ない状態でのキックオフでした。村松大輔選手が練習中の捻挫で欠場らしいです。
前半はほぼ互角の戦いでしたが、岡崎・市川選手らのいた清水の右サイドの攻撃(湘南の左サイドの守備)は既にこの時点で清水に制圧されておりました。
前半15分過ぎにアクシデントがあり、清水のゴールにGKの西部選手が飛び込んだ際、ゴールのメインスタンド側の天井の支柱が折れ、10分以上の中断になってしまいました(J'sGOALの写真がわかりやすいと思います。現地湘南サイドでは「ゴールが壊れたようだ」としかわかりませんでした。)。これで試合時間が延びて体力的に不利になり、互角にされていた清水には立て直す機会が与えられることになり、湘南はより厳しい立場に追い込まれました。
このため前半ロスタイムが12分もとられました。そのロスタイムがようやく終わるというところで、後方でプレーをしていた清水の小野伸二選手が、このときだけ試合開始当初から懸案だった右サイドを上がってきて角度のないところからシュートを放ち先制をし、直後に前半終了となりました。「45分+13分」なんてゴールは今まで聞いたことがございません・・・。
これがこの試合のすべてで、あとはどうにもなりませんでした。ハーフタイムが10分ちょっとで終わり(お手洗いであせりましたよ・・・)、試合終了も5分ぐらい同時刻他会場より遅れました。この間エネルギー切れの湘南は4失点をしてしまいました。岡崎選手はこの試合が終わるまで真っ白のままでよかったのに・・・。
これで湘南ベルマーレの2011年J2参戦が決定いたしました。別にこの試合だけで降格したわけでなく、3月の開幕戦からの積み重ねでこのような事態になってしまいましたので、この試合のことだけでワンワンキャンキャン言っても意味がありません。MF・DF、22~26歳くらいの選手を中心に、全体的に力不足でした。都築龍太選手以外の補強はお金の無駄遣いでした。不運なアクシデントによる怪我人もいましたが、なかには無理なことをしないとついていけないために無理な動きをしたことによる「実力不足からくる怪我」をした選手もいるのではと思いました。
ベルマーレのコールをしたエスパルスには気を使わせてしまって申し訳ないです。降格の場が1993年からずっとJ1にいた清水だったことは、仙台・山形・長居でなどJ2を思い起こさせる場所で決まるよりはよっぽどよかったと思いますが、反町監督は清水でだけは避けたかったかもしれませんね。ちなみにこの日J1京都とJ2鳥栖・栃木も2011年J2参戦を決めております。
湘南ベルマーレには他クラブにはないセールスポイントがいくつかありますが、それは少し時間をおいて書こうと思います。他クラブにはない要素があるのですから、それほど悲観する必要はないと思います。1999年の危機と比べれば降格自体はどうにかなる問題です。それにサッカーに限らず、物事には「100%善」または「100%悪」というものはなく、たとえば今回の降格は、おそらく18歳遠藤航選手(残留していたら補強されて出番は減ると思われる)や、草津に貸し出されている19歳菊池大介選手(残留していたらJ2再レンタルだったと思われる)にとっては、立場的に朗報でしょう。
湘南ベルマーレはJ2優勝することを忘れて昇格してしまいました。次は「忘れずにJ2優勝」をして昇格しましょう。鳥栖・水戸、および2005年以降にJ2昇格をした10クラブは未だエレベータークラブにすらなれておりません。もう上位全敗+20点差勝利しかない熊本がJ2残留すれば、2010年降格組のほかはJ1経験クラブはJ2に4クラブしか残っておりません。誇りを持ってJ2を戦いましょう。
さいたま市の2クラブのように広告料収入だけで毎年20億円以上のクラブは1年単位でのチーム強化が出来ますが、収入がJ1圧倒的最下位のベルマーレは5年・10年単位で強化をしていかなければなりませんし、実際それがなされております。だからクラブを5年以上の単位で評価してください。ちなみに今年はジャーン・斉藤俊秀選手が来てから4年です。
ジャーン選手の去就が決まっているということは、現有戦力全員に対するオファーは終了しているものと思われます。なるべく早く反町監督の去就を公式発表したうえで、ホーム最終戦(セレッソ戦)以外の3試合は「来年もオファーした選手のみ」で戦って、J1での経験値をためていただきたいと思います。その上で戦績と観客動員のランキングはひとつでも上の順位を目指してがんばりましょう。次の名古屋はリーグ優勝がこの湘南戦にかかっているため、NHK総合テレビが空けている枠には平塚競技場の試合が生中継で入ると思われます。しかし名古屋は天皇杯新潟戦を水曜日に行ってからの平塚入りとなります。我々でも勝負になるかもしれません。
我々には2011年はもう始まっております。出来るだけ多くの「元J1リーガー」を擁してJ2に挑みましょう。そして2012年にJ1で戦うには来年「レギュラーを若手が奪い取る」ということが必要です。
ただ甲府とは2011年に対戦したかった。ヴァンフォーレ甲府の皆様、おめでとうございます。
なお小田原で行われましたFリーグ湘南ベルマーレは、勝ちました。
日本でやらないよりは、日本でやったほうが業界的にイイので、来月まで2022年FIFAワールドカップ日本招致委員会カウントダウンブログパーツをPC版ブログに貼っておきます。
最後に元ベルマーレの高田保則選手、J2通算最多得点タイになる74得点目おめでとうございます。どんなことであれ1番はすごいです。ただ、なにもこんな日にとらなくても良かったのに・・・。
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コメント
坂本寺川アジエルはクビにしてもらいたいね。年齢もあるし 給料だけ高くて仕事してないし。他にもいるがこの三人はどう考えてもいらない。ジャーンと契約しないのも当たり前。 永木松本といった選手がベルマーレに入ってくれるわけだからユースを含めた若手選手中心にしてこれから戦わないといけない。三十以上の選手ははっきり言っていらないよ。安い給料で納得するならいいが高い給料を要求するならいらないだろう。予算は間違いなく減るわけだから安い給料で頑張ってくれる選手だけ残して昇格を目指すしかない。補強ももっとうまくやらなきゃ。レンタルもあるわけだし完全移籍でとるだけが補強じゃない。あと予算を安定させないといけない。 少なくとも10億は欲しいね。欲を言えば15~20億くらいね。不可能だと思うけどJ1に定着して戦うにはこれくらいは最低必要だな。
投稿: 藤和不動産 | 2010年11月15日 (月) 21時13分
藤和不動産さん、コメントありがとうございます。
誰を戦力外とかいうのは現時点でコメントできないのですが、以前もコメントしたとおり、「ベテランが健在のうちに若手がレギュラーを奪取する」という動きがないと、呂比須・小島・田坂選手らを放出して小松原・高田保則・和波・茂庭選手(全員年代別代表経験者)らを抜擢したときとあまり変わらなくなってしまいますので、必要以上に戦力外にすることは賛成できません。地元マスコミと熱心なサポーターの甘やかしがひどすぎて、今シーズンの古田寛幸選手など「19歳がピーク」だった選手を毎年量産しているコンサドーレ札幌みたいになってはいけません(ファイターズが二軍を鎌ヶ谷市に残しているのはこの意味でも大正解)。特に現状臼井選手に匹敵しそうな選手が見当たりません。ただベテラン選手ほど厳しく評価しなければいけないのは仕方がないとも思います。
2011年を最後にJリーグが結んでいるテレビ放映権料が見直されます。後日まとめようとは思いますが、確実にベルマーレの取り分は2012年以降数千万円減ると思います。この金額で一番痛みが少ないリストラ策は「外人ゼロ」と思われ、今シーズンの福岡、来シーズンの札幌はそれを見越した人事をしております(大分が日本語が出来る監督はともかく、韓国人選手を雇っているあたりが、あのクラブは何も変わっていないという感がしましたが・・・)。1年でJ1に帰れない場合は、福岡や札幌並みの編成も最悪想定する必要があるでしょう。お金についての不安はつきません。
投稿: チャリ通 | 2010年11月16日 (火) 19時19分