J2 2000-2009 第449試合 J2同期対決 水戸vs湘南 戦
結論を先に申し上げますと、この試合で湘南は3位で2010年のJ1参戦を決めました。湘南ベルマーレに関わる全ての皆様、ありがとうございました。すぐこのブログを更新すればアクセス数が上がるんだろうなあと思いつつも、昇格が決定したら決定したでいろいろイベントがあるということを身をもって体験し、本日も別件がありましたので更新が遅れました。昇格については後日ということで、今回は水戸遠征について書きます。
試合前から「もし昇格が決まったら平塚で何かやるんだろうなあ」と思っておりましたので、時間の読める電車で移動しました。
例によって遠征時は現地のものを1食でも摂れるよう朝食をとっていないのですが、今回は大工町の鈴木屋というラーメン屋に朝10時ごろに入ることになりました。ウサイン・ボルト選手のポスターと市内のお祭りのポスターがなければ外観も内部も昭和な小さなお店ですが、異常に混んでおります。チャーシューメンをいただきましたが、まさに典型的な昭和の醤油ラーメンでした。ラーメン自体に「おお、これは!」というところはございませんでしたが、何と価格も380円という昭和プライス!(他のメニューはラーメン(250円)大盛りラーメン(300円)大盛りチャーシューメン(430円))。そう考えればすごいコストパフォーマンスのよいお店でした。常連客かそうでないかはすぐわかってしまう独特なお店でしたね。
水戸駅からシャトルバスでケーズデンキスタジアム水戸へ向かいました。周辺の道路は細い2車線なので、帰りは混みそうだろうなあと思いました。真新しいスタジアムで陸上トラックがあってもなかなかの出来だと思いましたが、メインスタンドと大型ヴィジョンは立派ですが、バックスタンド・サイドスタンド(ゴール裏)とも思っていたよりも小さいので、J1規格をクリアしていないというのは納得できました。もしJ1に昇格したら笠松に戻るのでしょうか?。先にこのスタジアムについての感想を述べると、ハード面はまあいいとしてソフト面にはかなり課題がありました。少なくともどう考えても入場者管理がテキトーでしたので、5,500人というキッチリな数字もテキトーに出した数値だと思います(ワンタッチパスの機械も見つけられなかったし・・・)。行き帰りのバスについても改善が必要だと思います。しかしまだオープンして1ヶ月ということもありますのでしょうがないと思うところもありますし、あえてリンクしませんが運営面の問題を出している水戸系ブログもいくつかございましたので、来年改善されるはずだと思います。
湘南は浦和とともに2000年シーズンからJ2に降格しましたが、この年JFLからJ2に昇格してきたクラブがこの日の対戦相手の水戸ホーリーホックでした。ともに449試合を戦った同志がJ2卒業試験の相手であることは感慨深かったです(おお、来季の水戸の開幕戦はJ2・450試合目だ)。
湘南はなぜか中村選手がメンバー外であること以外はいつもどおりの4・3・3システム、水戸も注目の2トップである荒田・高崎選手を含む4・4・2システムでキックオフしますが、センターラインの選手を中心に明らかに湘南の選手の足が止まっており、いきなり水戸イレブンがまさに「躍動」といえる動きで圧倒します。水戸は先日の草津と違い全く引かずに堂々とサッカーをしてきました。この日は湘南と水戸のサポーターが6対4くらいの割合だと思いましたが、こういうサッカーが出来るのならもっとお客さんがいてもいいと思いましたし、水戸でステップアップをしたい若手選手も出るのではないでしょうか?。
水戸の狙いはサイドの薄くなる湘南に対するサイド攻撃からFWの荒田・高崎選手が決めにいくというパターンで、「J1かっ!」というレベルの両FWがかなりいいのでピンチでした。最後の最後まで同じ攻撃をいろいろなクラブからされるなぁ・・・。そして前半20分にコーナーキックから両FWではなく中村英之選手が決めて水戸が先制します。がっかりした矢先に1分後にサイドを荒田選手が駆け上がって中央にパスし、そこにいた両FWではない森村選手が決めて水戸が2点リードします・・・。
これはキツい・・・。オイラも「市民球場の試合ではなくKsスタが『バンザーイ、は無しよ』」というタイトルを考えてしまいました・・・。
しかし、今年の湘南はここから立て直していきます。なぜかここから水戸が電池が切れたように動きが悪くなる中、まだ痛みがあるらしいコンディション不良のアジエル選手を除きセンターラインの選手の動きが良くなります。前半30分には寺川選手からのパスからの阿部吉朗選手のシュートをキーパーが弾き、田原豊選手が押しんで1点差とします。さらにそのたった4分後には寺川選手からのフリーキックを阿部吉朗選手がヘッドであわせ前半のうちに同点にします。
小瀬の甲府はリードしていることが大型ヴィジョンで表示された中で迎えた後半開始から8分後、坂本紘司選手の長いパスがペナルティエリア左に飛びます。この時点で早くも、
「やったぁあああああああああーーーーー!!!!」
状態。阿部吉朗選手がドンピシャのタイミングで走っています。水戸のディフェンスが振り切られています。J2初年度から10年間水戸のゴールを守っている本間選手が阿部吉朗選手の前に行くには間に合いません。
ほんの数秒とは思えない長い時間が経ち、湘南は勝ち越すことが出来ました。阿部吉朗選手といえば、「サイドバックの後ろでボールを獲って、前線まで持ち込んで、シュートは決まらない『FW』」という独特の役回りを演じ、札幌戦での失態もあってか貢献度の割には地味な存在でしたが、最後の最後で3点に絡んで全てが報われました。
ここからは非常に長いロスタイムのようになります。3点目の前後も荒田・高崎選手の能力を活かした攻撃がありましたが、野澤選手のセーブや、バーに助けられ、そうこうしているうちに普段の数倍の警備スタッフ(学生?)がアウェイ側スタンド前に並ぶ中なんとか失点をせずに済み・・・、
2009イヤーDVDを売りたいための演出なのか?と思われるような劇的な勝利を収めることが出来ました。観戦していた時崎選手もお喜びのようです。ちなみに甲府も最終戦に勝っておりましたので、危なかったです。湘南のベンチ外選手も全員出てきての歓喜の場内半周で水戸のセレモニーが遅れたために、セレモニー前にお客さんが帰ってしまわれたのは申し訳ございませんでした。草津が栃木に勝ったため第1回北関東ダービーの優勝は水戸となり、その場でカップの授与が行われました。おめでとうございます。社交辞令でなく共に449試合を競って、この日も「漢」な戦いをした水戸もいい結果が得られることをお祈り申し上げます。水戸のセレモニー終了後に草津戦同様懸念していた雨が降りました。
来季のJ2は19クラブとなるため、もうイヤーDVDの販売プロモーションのために51節もかけてようやく昇格できたクラブは我々が最初で最後でしょう。北関東ダービー初代チャンピオンの水戸のように我々も名を残すことが出来たのかもしれません。
1位 仙台 106 +48 優勝・J1昇格
2位 大阪 104 +47 J1昇格
3位 湘南 98 +32 J1昇格
4位 甲府 97 +30
こちらも最終節に決まったJ2優勝はベガルタ仙台ということでした。おめでとうございます。ベガサポ兄弟さんによると昇格決定時と同様に優勝もかなり劇的な展開で決まったようですね(まさかスカパーのための八百長じゃないでしょうね?)。
試合終了後に予想通り平塚競輪場での昇格報告会が発表され、まっすぐ平塚に向かいました。平塚競輪場コンコースの大型ビジョンを使い、湘南ケーブルネットワークの特別番組を兼ねて行われました。スポンサーである神奈川新聞の湘南昇格号外がもらえてうれしいです(産業能率大学の広告の選手イラストが8番をつけているのが良いです)。
反町監督
田村雄三選手会長
坂本選手(湘南の初年度からの最古参)
臼井選手(降格時に在籍/移籍すると昇格というジンクスを払拭)
阿部選手(本日のヒーロー)
アジエル選手(西村通訳とマイクの前に並ぶとインチキくさい漫才コンビの通訳ネタっぽかった)
大蔵律子 平塚市長(甲府戦に続いてのアウェイ観戦)
福澤正人 平塚商工会議所会頭
河野太郎 衆議院議員(元会長)
真壁社長
金永基選手(万歳三唱担当)
という順番でコメントを行いましたと思います。真壁社長が挨拶の最後に撮った画像がこちらとなりますが、普段屋根のないスタジアムで出す声援を屋根のあるコンコースをやるとえらく響きますね。あれっ、選手が着ていた記念Tシャツとチラシの記念Tシャツのデザインがちょっと違うような・・・。
サテライトの川崎戦で湘南の2009年シーズンは終わりますが、ユニフォームが変わるものの村松・鎌田・菊池・古林選手のシーズンはもうちょっとだけ続きます。2011年にJ1で甲府戦をするための大事な準備が始まりました。とりあえず今日はここまでとします。
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