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敗戦処理

なんだか大分トリニータについて大変な報道が出ておりますね。オイラは以前からいずれ大分は行き詰まるという見解を出しておりましたが、ようするに2008年のトリニータはソウルオリンピックの男女100m走で最初にゴールした選手状態だったわけで・・・(昭和の話ですので意味がわからなかった大学生はご両親におうかがいください。故ジョイナー選手の記録は22世紀も世界記録でしょう。)。申し訳ないですが、ベルマーレがこうならないように事例として知っておかないといけませんね。

事の発端が11月に大分県知事が追加融資に応じられなかったためにトリニータの運営会社の大分フットボールクラブがJリーグに泣きついたことなので、つまりこの時点で「もう大分県はオカネを一切出せません」という結論が出たことになります。今月には大分市長が募金を呼びかけましたので、つまりこの時点で「大分市は税金からオカネを出せませんので募金を募集します」という結論が出たことになります。

大分フットボールクラブは株式会社ですので、営利目的の民間企業です。民間企業が県や市から融資をしてもらうというのは朝日新聞が大好きそうなおかしな話です(リーグのスポンサーだからツッコメない!!)。というより「何かあるといつも官が助けてくれる」というのはもはやプロじゃないような気がします。官からのある程度の支援は必要ですが、競技場や練習場などハードウェアの整備(プロと地域の皆さんの共用を前提)と身元保証(「瑕疵担保や保証人という意味」の出資)くらいで止めておくべきで、運転資金まで県や市が面倒を見るのは、部外者からみれば納得がいかないでしょう。それは官のすべき役割ではないです。ジャイアンツ・スワローズ・ドラゴンズ・タイガース・ライオンズ・ホークスについては上記2点も官を頼っておりません。さらに大分はbjリーグの大分ヒートデビルズもリーグから同じような経営問題を指摘されているので、トリニータを支援したら同じプロであるヒートデビルズも支援しなければなりません。ちなみに2000年以降の湘南ベルマーレも「平塚競技場・馬入サッカー場の提供」と「出資」の支援を受けておりますが、いまのところそれ以上はなかったと思います(福岡・札幌・仙台は出資をなかったことにしてしまう「減資」を県や市の資金も含めて行いましたが、湘南は2000年以降それをしていなかったと思いますので、彼らよりはまだ健全だと思います)。

そこから先は地域経済が後押しをしなければならないと思いますが、大分からは個人も法人もびっくりするほど誰もお金を出していないようですね。最低10億円は集めないといけないのですが・・・。そもそも現時点でもあとからあとから債務が発見されるので目標値が設定できず、最低10億円としかいいようがございません。おそらくまたJリーグ公式試合安定開催基金が出ると思っているのでしょうが、既に全額出しても足りません。というより11月に基金から出たお金はスカパーやtotoや川崎フロンターレの優勝争いなどのために出たお金であって、大分のために出たわけではございません。何でなんでもリーグに脅迫する大分トリニータ(2009年も選手や監督の獲得にひとりにつき億単位の出費は当たり前)の自滅のために社団法人でJ1でがんばっている山形や低予算でがんばっている水戸なども提供している基金を使わなければいけないのかと思っている他クラブサポーターは多いんじゃないのかなあと思ったら、こういうブログがありました。いやはやまさにごもっとも。複数の記事にわたってよくまとまっております。九州の新聞に出てくる「あること」をしているサポーターや、某地元の兼業解説者のブログのような、いいトシこいて財務も理解出来ないだなんて公務員か工場の派遣労働者なのかなあという人(しかもちょっと調べれば彼らの実名もわかってしまう)が散見されるのが残念です。前社長の教育の賜物ですな(もちろん大分関係者全員がそういうわけではないです)。経済効果170億円もあるそうですから、170億円を確保するための10億円の投資(先進国で唯一「そこいら中にカジノがあって、宣伝もしまくっている国」のパチンコ屋も商売上がったりな「17倍の儲け」)くらい自力でなんとかしてください。

新社長の人選に話題が及ぶと「Jリーグからは早くと言われているが、今はコメントするものがない。すぐに決まるかもしれないけど、12月末や越年する可能性もある」と言葉を濁らせた。という記事が本日出たので、この記事で「詰み」だと思いました(内容はもっとひどいのでしょう。倒産の時点の社長は名前が残りますし・・・。)。ないかもしれない会社にお金を出すところはありません。24日に用立てないといけない2億円って日付的に「選手・スタッフ・社員の給料」がかなりを占めていると思いますが、どうなることやら・・・。オイラの知人で中小企業を潰した人がいるのですが、その人を思い出させるまさにそのまんまの事(「設備投資が出来れば借金は返せるんだ」とか「貸し剥がしだ」とか吠えて、微妙な返済計画を出したりすることも含む。被害者は大分じゃなくて付き合わされた山形とか水戸だっつうの。)が起こっておりますし・・・。あとはどのような処理方法を選ぶのかということになりますが、返済が計算出来ないのなら債権放棄しなければならないでしょうね(無理なところに請求してもやはり無理です)。全クラブにとって事例として勉強にはなったのではないでしょうか?。Jリーグ公式試合安定開催基金踏み倒してJリーグにいられない可能性がある(Jリーグ幹部にも処分者が出るでしょう)と思いますが、オイラの希望としてはどこかのカテゴリーでクラブを残していただければと思います。

地域にどれだけ経済力があるかは、地域対抗戦となる団体競技の場合は無視できません。たとえば市税や県税の金額は参考になる指標のひとつなのではないかなあと思います。結構歳入のある自治体でもそれは「地方交付税」という主に「東京都と愛知県」「原発のある村」「首都圏・京阪神・愛知県などの市」からの仕送りがあるから格好がついている自治体も多いです。調べてみると「見るんじゃなかった」という自治体が結構あります。

湘南ベルマーレのホームタウンに所属する各市は数十年間地方交付税を受け取らず「仕送り側」になっております。しかし地方では75%以上を地方交付税に頼っていて、いくら法人は節税対策でマイナスにしているとはいえ上場企業の場合はそれが出来ないので「いったい誰が公務員を食べさせて、公共事業費を出しているのだろう」という自治体がいくつもあります。たとえば19万人とはいえ県庁所在地の鳥取市は、22万人とはいえ1/8の面積しかない厚木市の市税(500億円台)の半分の200億円ちょっとしか市税がなく、59万人鳥取県の県税(500億円台)でようやく厚木市と対抗できるという状態です。鳥取県も鳥取市も多額の地方交付税を受けて体面を保っております(毎年鳥取県・島根県・高知県で依存財源比率のワースト(75%以上が依存財源)を争っています)。「地元に税金を払えない地域が、娯楽に都会並みにお金を出す」、これは首都圏の人間にとっては考えられないくらいとんでもなく高いハードルだと思います。しかし、あまりにも世界中にクラブがあるのでドラフト制度とかを設定できないサッカーでは制御は無理でしょう。

大分県も下から数えたほうが早いくらい地方交付税に頼っていている自治体です。おそらく東京都の職員にそのことを指摘されないよう気をつけながら県や市の職員は東京に出張に行っていると思われます。そこに追加で融資とはちょっと頼みづらいですね。基金は返ってこないのではと思いますが、トリニータ再建後は「県になんとかしてもらおう」「市になんとかしてもらおう」ではない再建策をたてていただくことを期待したいと思います(出せそうな企業も全くなくはなさそうですし・・・)し、ベルマーレも県や市へ要望を出す前にいろいろわきまえないといけないと思います。大分に移籍したベルマーレ選手、大分から来たベルマーレ選手(現役では寺川選手は所属歴がある)もいるわけですし・・・。予算規模がJ2・3位より下の湘南もJ2で3位になっておりますし、ある程度は資金の差は埋められます。がんばってください。

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